山行報告書

日本大学山岳部

目  的)雪山安全登山の知識向上

     アイスクライミング技術の習得、他大山岳部員との親睦

主  催)公益社団法人 日本山岳会 学生部

雪山安全&アイスクライミング講習会

山  域)八ヶ岳(南八ヶ岳/美濃戸口周辺)

日  程)平成29131日(火)〜平成2923日(

移動日1日、実働日3

メンバー)4年 L加藤

     3  高根澤亮太

     2年 國谷良介

     1年 川村洸斗(以上4名:本学からの参加者)

     その他他大山岳部講習生

     講師2名(山岳プロガイド) 松原尚之氏、棚橋靖氏

 

講習エリアの南八ヶ岳西面

 

131日(火)移動日

バスタ新宿20:15〜(高速バス)〜23:20茅野駅(ステーションビバーク)

 問題なく茅野駅に到着する。バスの中は暑かったが、茅野駅はかなり寒かった。

早々にシュラフの中に入り就寝する。

 

21日(水)冬山安全講習、ツェルト訓練 晴れ −5

茅野駅7:30〜(タクシー移動)〜8:20八ヶ岳山荘10:00〜(雪山安全講習、ツェ

ルト訓練)〜17:00八ヶ岳山荘

 

 八ヶ岳山荘に到着後は、松原ガイドや他大学生と合流した。自己紹介を済ませ

た後、松原ガイドから気象、雪崩に関する講義を受講した。

また、大学ごとに過去の事故の事例を出し合い、ディスカッションを行った。

12時からは山荘前の林の中でツェルトの利用方法についての指導をしていただく。

 

その後、駐車場にてツェルト梱包を行った。松原ガイドからの指導に加え、学

生同士が話し合いながら試行錯誤していた。夕食前にミーティングを行い、豪華

な夕食をいただいて就寝する。

↑ツエルト設営訓練の様子

 

↑仮定要救助者をロープで固定した搬送例

 

22日(木)アイスクライミング講習 晴れ −6

八ヶ岳山荘7:00〜(アイスクライミング講習)〜14:30八ヶ岳山荘

 

 前回の講習会と同じ河原奥エリアでアイスクライミング講習が行われた。加藤

副将以外の3名は初めてのアイスクライミングであったが、日頃のクライミング

トレーニングの甲斐があり、ムーブもきれいである。トップロープは5本設置さ

れていたため、待ち時間は少なくなり回数を多く登る事が出来た。

 

  また、V字スレッドの作り方やスクリューの使用方法も教わる事が出来たことで、

内容の濃い1日になった。 山荘に戻った後は、明日行われるホワイトアウトナ

ビゲーションの準備を行った。2班に分かれ、地形図にチェックポイントを書き込

む。標高、角度、距離を調べ、表に書き込んでいく。

 

  夕食後の懇親会では、他大学生や松原ガイドから様々な話を聞く事が出来、良

い刺激になった。

↑氷柱を前にした2年生の國谷部員(奥)と3年生の高根澤部員(手前)

 

↑見た目以上に難しいバーチカルアイスに挑む2年生の國谷部員

 

↑4年加藤(左)とトップアウト目前の3年高根澤(右)

 

23日(金)ホワイトアウトナビゲーション実習 快晴 −5

八ヶ岳山荘5:308:45行者小屋〜9:25中山展望台〜(ホワイトアウトナビゲーシ

ョン)〜15:30美濃戸山荘

 

 朝5時に棚橋ガイドと山荘で合流する。当初の予定では赤岳鉱泉経由のはずで

あったが、法政大学と神奈川大学が講習会後に行者小屋をベースに合宿を行うた

め、行者小屋経由に変更する。

 

中山展望台から2班に別れ、ホワイトアウトナビゲーションを開始する。思っ

ていたよりも順調に進むことができたが、尾根上で二股に分かれた地点から間違

ったルートに進んでしまった。地形図に書き込んだポイントの位置が悪かったら

しい。棚橋ガイド曰く、ポイントの取り方でルートが大きくずれてしまうそうだ。

 

終盤の林道に下る地点ではルートロスにより30分ほど時間を費やしてしまった。

棚橋ガイドのGPSで確認したところ、通過したルートは合っていたが、標高の誤

差が大きかったことから間違っているのではないかと勘違いしていた。

気圧の変化といった外的要因により生じる高度計の誤差などにも気をつけるべき

だった。美濃戸山荘に到着後、行者小屋に戻る他大山岳部のメンバーと別れを告

げて解散する。

 

ふりかえって

毎年2月、当部は日本山岳会学生部のアイスクライミング講習会に参加している。

今年もアイスクライミングを中心に、ホワイトアウト時のナビゲーション技術、

負傷者の搬出訓練、ツエルトの利用方法など多岐に渡って技術、知識を幅広く

習得することが出来た。また、他大学山岳部のメンバーとも親交を深めることが

出来た。講習期間を通じて分かりやすくご指導頂いたプロガイドの松原尚之氏、

棚橋靖氏には感謝しております。教えて頂いた技術、知識を確実なものにして、

自己のレベルアップ、部内への共有をはかり併せて次に繋げていきたいと思います。

 

(報告者:高根澤亮太)