2002年 春山山行  上越 足拍子岳

期間: 平成14年3月21日(木)〜3月24日(日)

メンバー: L原澤3、SL鳥居3、伊藤2、丸山1

場所: 上越 足拍子岳、クロガネノ頭中尾根・北尾根

地図: 足拍子岳地形図

ビデオ: 3分00秒  (ストリーミング再生)

321日(木)晴れ

旭原(600)〜東尾根800m地点(830)〜中尾根取り付き(900)〜ホテルクロガネ(1230)〜東尾根合流点(1500)〜東尾根800m地点cs(1800 

 集落のある旭原を朝出発する。東京ではすでに桜が満開だと言うのにここはまだ雪が残り、春はまだ先のようだ。川沿いに中尾根取り付き目指して歩いていく。東尾根に登ってから一旦、沢におりトラバースして中尾根に取り付く。下から、クロガネの頭に続く尾根を見上げると、ほとんどが真っ黒で雪もすでに下の沢に落ちてしまっている。時折、雪崩のドーンという音が聞こえる。

 中尾根の最初はやぶ漕ぎだ。やぶをかき分けどんどん進む。1時間くらい登ったところから尾根に雪が出始める。雪の上を少し歩くと雪崩れそうな雪壁が現れた。ここから、ロープを出し2P進んだところでP1岩峰が現れた。資料に出ていたきのこ雪もすでに雪が落ちきっている。木の間を強引に進み雪壁、岩場を登り上の木を支点に取る。次の1Pは綺麗なナイフエッジである。このあたりからはロープはつけっぱなしにして登る。コルを越え少し登ると釣鐘状の岩場が現れた。この基部がホテルクロガネ。確かに天場としては最適だ。ただ、天気予報では明日から24日まで雨と出ていたのでなんとしてでも今日のうちに東尾根を経由して下山をしたかったので先に急いだ。その後も雪壁が数回現れたがどれがP2でどれがP3なのかはいまいち分かりずらかった。というもの、斜面の雪が所によってすでに落ちきってしまっていたので。

 東尾根の合流点に着き、下山を開始した。時折クライムダウンも交えながら下り、天場に着いたのはすでに18時だった。 

322日(金)曇り〜雨〜雪

CS1(550)〜北尾根取り付き(600)〜北尾根上1250m地点CS2(1400) 

 テントを撤収し、北尾根取り付きに向かう。足拍子川本谷と前手沢の合流地点から、北尾根を登り始める。最初はやはりやぶ漕ぎ。約2時間、やぶと格闘した後、雪が現れたびたびナイフエッジ、雪壁が出てくる。その間、ロープは出したままだった。雨もいつの間にか雪に変わり、あたり一面ガスで真っ白になっていた。13時くらいから天場を探しながら進むがなかなか良い場所が見つからない。1250m地点に平らな場所があったのでスコップで整地してテントを張った。 

323日(土) 風雪

CS2700)〜クロガネノ頭(1100)〜足拍子岳(1500)〜南尾根上CS3(1800

朝から外は真っ白である。コンパスを見ながら進んで行くと正面に露岩が現れそれを右に巻いていく。すると東尾根との合流点らしき場所に出た。とりあえずまだ、ナイフエッジや雪壁が出てくるのでロープはつけたままだ。クロガネノ頭からは雪庇が大きく南に張り出していて大げさに避けながら進むと小高いピークが見えた。80mロープを出し登ってみると、足拍子岳をガスの切れ間から確認することができた。足拍子直下はかなり傾斜のある雪壁である。アイスバーン状になっており、そこを3P登ると足拍子岳頂上に着いた。ガスがいつの間にかあがり、下の高速道路を見ながら下山を開始した。南尾根も出だしは悪く、クライムダウンや懸垂2Pを交えながら下った。もう暗くなりそうだったので、今日は南尾根上にテントを張ることにした。 

324日(日)曇り

南尾根上CS3(6:00)〜土樽駅(8:30)

今日は下山するのみである。標高が低くなるとやぶ漕ぎ。ひたすらやぶを漕いで駅にたどり着いた。 

 

全体を通して・・・

 今回は個々の事情によりまとまった期間を確保できず、結局、三月山行という形をとった。足拍子という少々マイナーな山域ではあるが、ナイフエッジあり雪壁あり、そしてやぶ漕ぎありとかなり楽しめたと思う。

                                             文責・原澤修

 

クロガネノ頭北面

北尾根 最初のナイフリッジ

北尾根 初日のキャンプサイト手前

北尾根 ナイフリッジ

北尾根 足拍子岳手前のピークの登り

足拍子岳頂上直下を振り返る

北尾根 頂上直下、アイスバーン状の雪壁

足拍子岳山頂